CPU比較

SSE3(Streaming SIMD Extensions 3)

SSE2に浮動小数点演算・複素数計算など13の命令を追加。2004年1月よりリリースされたPentium 4(Nothwood・Prescottコアの一部モデル)より搭載されたHT(ハイパースレッディング)を利用した場合のスレッド同期制御などの機能も追加されている。SSE3の拡張命令セットは画像・動画の圧縮処理に威力を発揮するといわれている。

SSE3はIntel によって開発された x86 命令セット アーキテクチャ (ISA) の拡張機能。SSE2に浮動小数点演算・複素数計算など13の命令を追加され、SSE3は、2004 年に Intel の Prescott シリーズ プロセッサのリリースとともに導入された。

SSE3 には、マルチメディアおよび数学演算のパフォーマンスを向上させるための新しい命令がいくつか追加されてる。これらの命令は、単一命令複数データ (SIMD) 処理と呼ばれる技術を使用して、複数のデータ要素を同時に処理するように特別に設計されている。SIMD を使用すると、単一の命令で複数のデータ要素を並行して処理できるため、マルチメディアや数学的計算を多用するアプリケーションの全体的なパフォーマンスが向上した。

SSE3 によって導入された主な機能と改善点には次のようなものがある

  1. 水平方向の加算と減算のサポート: SSE3 には、パックされたデータ要素を水平方向に加算または減算できる命令が追加されています。つまり、単一の合計または差分の値として加算または減算可能。
  2. シャッフルおよび再配置機能の向上: SSE3 では、パックされたレジスタ内のデータ要素をシャッフルおよび再配置するための新しい命令が導入され、より効率的なデータ操作が可能。
  3. 算術演算の強化: SSE3 には、乗算、加算、乗算、減算などの算術演算を 1 つの命令で実行するための命令が追加されており、これにより特定のアルゴリズムのパフォーマンスが向上。
  4. 改善されたデータ変換のサポート: SSE3 は、浮動小数点から整数へ、または整数から浮動小数点へなど、パック データ形式間で効率的に変換するための命令を提供。

全体として、SSE3 は、マルチメディア アプリケーション、デジタル信号処理、科学シミュレーション、およびその他の計算集約型タスクのパフォーマンスを向上させることを目的としている。これは、SSE4、SSE4.1、SSE4.2 などの後続のSSE バージョン、および SIMD 処理のさらなる機能強化を提供する最新の AVX (Advanced Vector Extensions) 命令セットに引き継がれている。